めまい
めまいのメカニズム
めまいのメカニズムとしては、三半規管や耳石器から脳幹などに平衡感覚や位置情報が伝わる過程のどこかで異常がおきている場合に起こります。
めまいになったときに一番に疑われるのが三半規管に代表される耳周辺の障害ですが、そこから前庭神経を伝わって脳に至る過程の方で問題が起こっている場合もあるのです。
これが何か病気によって起こっているめまいであれば、まずはその病気に対する治療が必要になりますが、ほとんどのめまいの場合はそうではありません。
脳神経外科や耳鼻科でもレントゲンやMRIでも特に異常が無い場合がほとんどです。
そこで次に疑うべきなのは、「自律神経の乱れ」です。
三半規管や耳石器とリンパ液の流れなどがめまい発生と大きな関係があるのですが、それらを支配しているのが自律神経だからです。
自律神経を乱す要素
めまいの原因となる自律神経の乱れを引き起こす要素としては、「背骨のゆがみ」「精神的ストレス」「緊張状態の持続」「睡眠の質の悪化」「生活習慣の乱れ」などさまざまです。
何か一つの要素が直接的に自律神経のバランスを崩壊させるのではなく、いくつかの要素が相まってめまいという症状を引き起こします。
めまいを治療していくにあたっては、めまいをなんとかするという考え方よりも、めまいを起こした原因を一つずつ排除していくということになります。
めまいには種類がある
単にめまいと言ってもその病態によって明確に種類をわけることができます。
身体の平衡感覚などを保つための一連の機能の中でどこがダメージを受けているかによってめまいの症状の出方が異なるのです。
まず大きくわけると「回転性めまい」と「浮動性(動揺性)めまい」に分類することができます。
回転性めまい
回転性めまいは主に三半規管や前庭神経など、末梢側で何か問題が起こった場合に発生するめまいです。
さらにその中でも病名がつくものがいくつかあります。
1・メニエール病
メニエールは耳鳴りや難聴などを併発していることが多い回転性のめまいです。
詳しい病態としては「リンパ液の過剰産生」がよく言われます。
リンパ液の生産が自律神経失調症によってホルモンバランスの異常や血流の異常によって左右されるので、結局突き詰めて考えていくと自律神経というところにたどり着きます。
2・前庭神経炎
前庭神経は三半規管から脳へ情報を伝えるための神経ですが、そこで炎症が起こるとめまいを発生させます。
自律神経の異常によってもこの炎症を引き起こすことがありますし、感染によって起こることもあります。
免疫力が低下しているときなどに起こりやすいめまいと言えるでしょう。
3・頭位めまい症
頭位めまいの中でも小脳の萎縮や脳梗塞によって起きているものであればすぐにでも病院で対処が必要です。命の危険すらあります。
しかしそれ以外の頭位めまい症であれば大きな心配はいりません。辛いとは思いますが。
数十秒ほどでめまい症状が落ち着くようであれば脳の萎縮など中枢性の異常の可能性は低くなるのでそのあたりで判断ができます。
浮動性(動揺性)めまい
身体がふらつくようなめまいで、主に障害部位としては中枢神経だといわれています。
具体的には小脳や脳幹といった頸椎に近い部分です。
回転性めまいと同様に、浮動性めまいの中にもいくつか病名がつくものがあります。
1・心因性めまい
耳鼻咽喉科や脳神経外科にいくと「気持ちの問題です」のような診断をされることもあるかと思いますが、それはまさに心因性めまいです。
実際に言われるとちょっと腹が立ちますよね。
でもその根底にはやはり自律神経失調というものが隠されているので、自律神経を整えるアプローチをしていくことで改善が大いに期待できます。
2・薬剤性めまい
薬の副作用によるめまいです。
その多くはうつ病などに処方されるような精神系の薬剤にみられるので、その薬剤を飲まなければいけない病気に対する改善が必要になってきます。
3・全身性めまい
脳神経外科でMRIをとったりしても明らかな異常が出るわけでもなく、全身の血流の悪化や自律神経のバランスによるめまいを指します。
特に首に負担がかかるような猫背やストレートネックなどを持っている方は全身性めまいを併せ持っている人も多いはずです。
めまいの治療方法
めまいを整体で改善していくことにまだ疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、これからの時代、整体によってめまいを克服していくことはスタンダードになります。
根底にかくれている自律神経のバランスの崩壊をどのように治していくのかということがテーマです。
そのためには薬を飲むことも有効な手段ですが、そもそもどうして自律神経のバランスが崩れてめまいにまで発展してしまったのか?という根本的な部分を改善していく必要があります。
そのためには首の負担を減らしたり、筋緊張をとって血流を改善したりといった整体でしかできない施術でのアプローチが必要です。
詳しいめまいの治療方法は⇒「頭痛専門整体」からご確認ください。
めまいと併発する症状
めまい単独で起こっている場合もあれば、耳鳴りや吐き気、頭痛を併発しているケースが非常に多くあります。
それはやはり自律神経に関連があるからでしょう。
明らかに突然急激に悪化したような症状であれば、一度病院の耳鼻咽喉科や脳神経外科などで精査をすることをオススメします。
精査の結果異常が見当たらなければそれは大きな前進です。
脳に致命的な問題があるわけではないと確認ができたからです。
そこから当院の「頭痛専門整体」でめまいの治療をスタートされると、少しでも安心した気持ちで治療プログラムを進めていくことができるでしょう。
めまいの対処法
当院で施術を開始したからといって、1回受けたらもうその後めまいが発生しないかといったらそうではありません。
完全に落ち着くまでにはそれなりの期間を要します。
では、めまいが実際に発生してしまったときにどのような対処をすればいいのでしょうか?
当院で推奨する対処法は、ズバリ「深呼吸」です。
人間は浅い呼吸になると交感神経ばかり働くようになり、めまいにとっては不都合になります。
逆に深い呼吸をしてあげることで副交感神経も働くようになり体は回復に向かいます。
具体的な深呼吸のやり方としては、鼻から吸って口から吐き出すという呼吸で、吸ったときにお腹が膨らみ吐いた時にお腹がへこむような腹式呼吸を意識して行います。
5秒かけて吸いこみ、5秒間止め、5秒かけて吐きだすというやり方がいいでしょう。